第12回「ポワソン・ダブリルと桜の集い」レポート~4月1日にちなむ「4月の魚」のお菓子

2017年の「ポワソン・ダブリル」当日の4月1日、第12回目の「ポワソン・ダブリルと桜の集い」を開催いたしました。ご参加の皆様、お店の皆様、どうもありがとうございました。

フランスで「ポワソン・ダブリル(=4月の魚)」を呼ばれる4月1日の由来や風習をより多くの方に知っていただき、楽しんでいただけるようにと、このイベントを起ち上げたのは2006年のこと。 毎年、ポワソン・ダブリルの由来を学びながら、クラシックなスタイルからアレンジバージョンまで、様々なポワソン・ダブリルを食べ比べています。
今回は、下記のシェフ達に、シュクレやサレのポワソン・ダブリルを作っていただきました。


●グランド ハイアット 東京 後藤順一シェフ&金子浩シェフ
前年まではアップルパイバージョンのポワソン・ダブリルでしたが、リニューアルして新作として登場。サクサクのパイ生地に、生クリームとカスタードクリームをあわせたフレッシュクリームと苺をうろこ状にあしらっています。4月1日~30日の期間限定で販売されていました。
実は、苺アレルギーをお持ちの方がいらしたため、ご相談したところ、キウイ&マンゴーバージョンもご用意くださいました!
さらに、こちらは2017年イースターに合わせて、3月21日~4月16日までの限定となっていた新作生菓子「イースターケーキ」もおまけで登場。
ライスクリスピーとチョコレートのサクサク土台に、ホワイトチョコレートのムースを乗せた卵型のアントルメで、中には黄身をイメージしたバニラブリュレ入り。カットしても卵のような見た目が可愛らしい、遊び心に富んだ一品でした。


●ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ 德永純司シェフ
フィユタージュ土台に、チーズのフランを流し入れて焼き上げ、ライチリキュールの「ディタ」でマリネしたピンクグレープフルーツを一面に敷き詰め、その上にシブーストクリーム。最後に表面をキャラメリゼすることで、こげ茶色に色目をつけ、より一層ヒラメに似せて仕上げています。「ポワソン・ダヴリル」として今年初登場!3月25日~4月2日の期間限定で販売されていました。
しかもなんと、德永純司シェフがゲストとして参加くださり、自らカットしてくださるという嬉しいサプライズもありました。


●アンヴデット 森大祐シェフ
パイ生地の中にクレーム・ピスターシュを敷いて焼き、キルシュ入りのシロップを打っています。その上に香ばしいピスターシュのクレームパティシエールを重ね、バニラとトンカ豆でマリネしたグリオットチェリーを鱗に見立ててたっぷり!
キラキラした瞳がチャーミングです。


●ルラシオン 野木将司シェフ
大輪の花がぱっと開いたかのような苺の並べ方が、春らしく、とても華やかでエレガント。
一見、パイ生地に苺のスタンダードなポワソン・ダブリルのように見えましたが・・食べてみると秘密が!
苺を並べたポワソンの胴体部分の中に、スライスしたイチゴとフイユタージュをもう一枚重ねてあり、実はミルフイユ仕立てになっていたのです。
というのも、ルラシオンではこれまで、ミルフイユはアレンジせずにノーマルなものだけ出されていたのですが、この春、ミルフイユフレーズを作ったところ、とても美味しくできたとのこと。
野木シェフ曰く、この美味しさは何だろうと考えたところ、スライスした苺とバニラの香りたっぷりのクレームパティシエール入りクリームとフイユタージュとが、口の中で一体となって美味しく感じるのだと思い、このポワソン・ダブリルも、そのようにしてくださったのだそうです。
仰るとおり、薄切りにした苺がクリームの中で軽くマリネされたような状態になっているのって、生の苺とはまた違った美味しさがあるのですよね。細やかなお気遣いで、一味違った苺ミルフイユのポワソンでした!


●アルカション 森本慎シェフ
毎年たいがい、塩味の「ポワソン・ダブリル・サレ」も、どちらかにお願いしているのですが、今年は、トゥレトゥールやサンドイッチも美味しい!と人気の「アルカション」にご依頼。
パイ生地に、なんとフォアグラのクリームが敷いてあり、ズッキーニとじゃがいもとトマト、ローズマリーをトッピングしたご馳走ポワソン!
胡椒も、白黒ピンクと彩り豊かでピリッとしたアクセントになっています。


また、桜の時期ということで、「ショコラティエ パレ ド オール」の「マールショコラ」より“そめいよしの”もご紹介。
カカオマスを使用し、砂糖の代わりに蜂蜜で甘さをつけたガナッシュ入り「マールショコラ」の丸の内店限定フレーバー。ちなみにこの、養蜂家藤原誠太氏が採取した皇居周辺の貴重な「そめいよしの」と「きんかん」のはちみつを使用したマールショコラをアソートにした「TOKYOマールショコラ」BOXも人気です。


フランスでは、ポワソン・ダブリルといえば、上司や先生の背中に魚の絵を描いた紙を貼り付けるなど「いたずらしてもいい日」。それに因み、今年もやりました!魚の絵を背中にこっそり貼り付けるゲームで盛り上がるなど、楽しい時間を過ごしました。

2013年開催の会の様子は、NHKのEテレ『グレーテルのかまど ~パリっ子の4月の魚』の取材を受け、その番組内でも、フランスでのポワソン・ダブリルの楽しみ方が紹介されました。
番組HP内のレシピはこちら

「復活祭=Paques パック」と時期が重なることが多いので、卵やうさぎのモチーフと共に、多産を象徴する魚のチョコレートなどは見られますが、現在、魚のパイのお菓子を見かけることは、フランスではほとんどないようです。
しかし、『グレーテルのかまど ~パリっ子の4月の魚』にもご出演いただいたビゴの藤森シェフをはじめ、何人かのシェフ達からは、かつてフランスで働いていらした頃、パイ生地に苺をのせて魚に見立てたお菓子を作っていたお店があったというお話を伺っています。

ここで依頼したのがきっかけになって、翌年以降もお店や催事でポワソン・ダブリルを販売してくださるお店も増えてきて、じわじわと広がっている手応えを感じます。
ユーモラスで可愛らしい魚の姿のケーキは、お客様にも喜んでいただいているようです!
今後も、ポワソン・ダブリルに因んだお菓子を作ってくださるお店が少しずつ増えるよう、この会を地道に続けていけたらと思っています。
皆様も、4月1日前後にポワソン・ダブリルのお菓子に出会ったら、ぜひ召し上がってみてくださいね!

【ご報告】
この「ポワソン・ダブリルと桜の集い」では、2011年3月11日の東日本大震災以来、参加費の一部を被災地支援に寄付しています。
参加者の方々はもちろんのこと、主旨に賛同くださったシェフの皆様のご協力のおかげで、今回は、合計46000円の余剰金を捻出することができました。
以下の2団体にそれぞれ活動費用として寄付させていただきました。

「被災地支援団体 aoSORAnt(あおぞらん)」
フレンチやイタリアン、和食などジャンルを超えた料理人やサービススタッフなどが被災地を訪れ、炊き出しなどの支援を行う「美味しい食べもの届け隊」として発足。
現在は「被災地支援団体 aoSORAnt(あおぞらん)」に改称し、約200人の関係者が携わり、チャリティディナーや料理教室など活動の幅を広げている。
2016年4月の熊本地震後を受けて、いち早く食のチャリティーイベントを企画。

「はっぴーらんちぷろじぇくと」震災後の炊き出し活動から始まり、現在は、福島の子供達への食育・文化交流活動を続けている団体。

※「幸せのケーキ共和国」主催「ポワソンダブリルと桜の集い」、過去の開催についてはこちらでご覧ください。
2006年 第1回の様子はこちら
2007年 第2回の様子はこちら
2008年 第3回の様子はこちら
2009年 第4回の様子はこちら
2010年 第5回の様子はこちら
2011年 第6回は震災チャリティーイベントとして開催しました。
2012年 第7回の様子はこちら
2013年 第8回の様子はこちら
2014年 第9回の様子はこちら
2015年 第10回の様子はこちら
2016年 第11回の様子はこちら


2017/5/5|取材・レポート
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