イルサンジェー銀座ブティックで「秋のショコラセレクション」&日本初クリスマスケーキ予約スタート(10/1~)
銀座のショコラティエ「イルサンジェー」では、季節ごとに旬食材を使ったボンボンショコラのセットが登場します。
そんな「秋のショコラセレクション」の予約受付が10月1日より開始。引取期間が11月1日~15日となります。
店頭販売も11月1日からだそうですが、ショコラを作れる数に限りがあるため、ご予約分が優先となります。
何しろ、ジュラ地方のアルボワにある本店でショコラを作るお仕事は、エドワール・イルサンジェー氏ご本人と、あともう一人の職人の方だけが担当と決まっているのだそうです。
詳細はお店にお問い合わせ下さい。
セレクションの中には、7種類のボンボンショコラ入り。
先日、お得意様限定の先行発表&予約会が開催され、そこで2種類の試食が提供されました。
イルサンジェー氏も来日され、ファンの皆様にとっては、様々なお話を聞くことができた貴重な交流の場となりました。
フランスから空輸する際にも、決して冷凍しないのがポリシーというフレッシュさ、ガナッシュなどのなめらかさが際立っています。
「秋のショコラセレクション」(7粒入り) 5600円
●無花果と葡萄のハーフ&ハーフ(左)
無花果のパートドフリュイに赤ワインのガナッシュを重ねた物。
パートドフリュイの層が入ったボンボンショコラでは、全体をチョコレートでコーティングしてしまうのが一般的ですが、イルサンジェーの物は、側面の途中までの高さでしかかかっていないのが珍しいタイプです。
これは、美しいパートドフリュイの色を見せたいという、イルサンジェー氏の思いから。
赤色が綺麗に見えるよう、ガナッシュとの間に薄くホワイトチョコを塗っています。
プチプチとした食感のある無花果のパートドフリュイの下は、芳醇な赤ワイン風味のガナッシュ。
イメージは、ワインどころの一つとして知られるフランス南西部の「ラングドック・ルション」地方なのだそうです。
●胡桃のプラリネ(右)
胡桃のプラリネ入り。シンプルながら、プラリネならではのシャリシャリした食感が特徴的で、胡桃の香ばしく濃厚な風味に圧倒されます。
●クワトロ(秋のブラックベリー)(左奥)
四層仕立てのスペシャリテが、秋素材で登場です。ちなみに、春は苺、夏はライム、冬は柑橘となります。
アルボワの工房の近くに自生する野生のブラックベリーを、イルサンジェー氏自ら収穫して使われるそう。
上から、ブラックベリーのゼリー、ガナッシュ、パートドフリュイ、パートダマンド。これら全ての層に、ブラックベリーが使われています。
クワトロは“4、四重奏”といった意味ですが、この繊細な四層を表わすと同時に、春夏秋冬の四つの季節を表現しています。
●トリプルH(アッシュ)(右手前)
3つの「H」とは、「Hommage オマージュ(尊敬、敬愛)」、「HIRSINGER イルサンジェー」、そして「HENRI LE ROUX アンリ・ルルー」。
何とこのショコラは、ブルターニュの名ショコラティエ、アンリ・ルルー氏に敬意を捧げる一粒なのです!
イルサンジェー氏が若かりし頃、1970年代に、ルルー氏にとそのショコラと出会い、進んだテクニックやお人柄にすっかり魅了されたそう。
そのおかげで、ショコラティエになることを決意したというイルサンジェー氏。
上には、「ブルターニュでよく飲まれるシードルをイメージした」という、りんごを柔らかく煮詰めたコンポートが3つ点々と並んでいます。
その下に塩キャラメル味のガナッシュ、土台にカリカリする蕎麦のヌガティーヌ入り。
これらはどれも、ブルターニュを代表する素材。して、アンリ・ルルー氏もショコラやキャラメルに使っている物でもあります。
そばのヌガティーヌなどは、別に作って乾かし、それを一粒サイズに切って、チョコレートを塗って貼り付けるといった非常に細かい作業が必要だそう。
それほど手間をかけて作られる、思いのこもったボンボンショコラ。
「完成した物を箱に入れてルルーさん宛てにお送りしたところ、召し上がっていただき、この名をつけて販売して構わないというOKを貰ったんだ!」
と、嬉しそうにお話してくださるイルサンジェー氏は、少年のように目を輝かせていらっしゃいました。
●グリーンカルダモンと唐辛子ヌガティーヌのガナッシュ(右奥)
こちらも、アーモンドをキャラメルで煮詰めて、ピマン・デスペレットというフランスのバスク地方で有名な唐辛子を入れ、ヌガーを別に作ります。
これをのばしてカットしたものを、カルダモンのガナッシュにのせるという、手間のかかる作り方です。
普通は、ショコラの味としてあまり組み合わせることのない素材ですが、
「そういう組み合わせは、神様から教えてもらうんだ。どちらも高級なスパイスで、よく合うんだよ。」とイルサンジェー氏。
様々な経験や受け継いできた伝統を下敷きとして、無数の引き出しの中から、これとこれを組み合わせよう、という思いが、ふっと自然に湧き出てくるのでしょうね。
●マロンクリームを乗せたバニラガナッシュ(中央手前)
ぽこんと膨らんだ部分に、とろっとやわらかいマロンクリームが閉じ込められ、ベースはバニラの香るガナッシュというショコラ。
まるで、モンブランを食べているかのような印象です。
●サフランのマジパン(中央奥)
皮の型押し模様をつけたショコラのコーティングの中には、鮮やかな黄色のサフラン風味のマジパン入り。
また、日本初となるクリスマスケーキも、限定300台を販売。
こちらの引き渡しは12月22日(土)~25日(火)となります。
店頭または配送も可能だそうです。詳細はお店にお問い合わせください。
クリスマスケーキのタイトルは「ル・デリース・ド・ラ・バローヌ」。
赤と黒、イルサンジェーのブランドのテーマカラーを配した、ビビッドな色彩が印象的です。
バローヌは奥様のニックネームだそうで、このケーキの中には、奥様の好きな素材が沢山使われています。
ベースはチョコレートのムース。土台はザクザクとした食感が特徴的な、ジュラ産とうもろこし粉を使った生地2枚の間に、とろりとしたキャラメルがサンドされています。
本店では、プティガトーとして作られているものを、今回、アントルメのクリスマスケーキとして発売することになったそうです。
アルボワの本店で作ったものを冷凍空輸して、日本で仕上げのデコレーションみ行って販売するというから、すごいですね!
1台12600円という価格ですが、イルサンジェーの本店で作られたケーキをいただくことができるのは、とても貴重な機会です。
ちょっと大きめのサイズなので、10人くらいで分けても、充分に満足感が得られそうです。
発表会では、そんな仕上げのショコラのピストレがけなどの様子も、イルサンジェー氏自らデモンストレーションして、見せてくださいました。
110年に渡って、先祖から守り抜いてきた伝統の技術を「黒」、四代目であるエドワール・イルサンジェー氏の新たな革新を「赤」で表現しています。
クリスマスシーズンには、新作のショコラに柚子を使ってみたいとおっしゃるイルサンジェー氏。
フランスで先行発売したものを、バレンタインに合わせて、日本でも発売できるよう考えている、ということでした。
伝統を受け継ぎながら新たなチャレンジを続けるイルサンジェー氏から、これからも目が離せませんね。
「HIRSINGER イルサンジェー」
東京都中央区銀座5-5-8 西五番街坂口ビル1F
電話 03-3572-7558
営業時間 11時~20時
定休日 無休