【書籍】大森由紀子氏監修『王のパティシエ ストレールが語るお菓子の歴史』発売(12/30)
12月30日付けで、白水社から、
大森由紀子氏監修『王のパティシエ ストレールが語るお菓子の歴史』が発売されています。
ピエール・リエナール、フランソワ・デュトゥ、クレール・オーゲル著
大森由紀子氏監修/塩谷祐人氏訳
税込価格 : 2310円 (本体価格2200円)
白水社の書籍紹介はこちら。
1730年創業のパリの老舗パティスリー「ストレール」に残る記録や史料をもとに、日記形式で綴るフランス菓子の歴史。
元ポーランド王スタニスワフ(スタニスラス)・レシチニスキに仕え、後にルイ15世の住まうヴェルサイユ宮殿で仕事をした「王のパティシエ」、ニコラ・ストレール。
パリで最も歴史のあるパティスリー、「ストレール」の創業者である彼が、数々のお菓子の起源や逸話を交えて、曾孫フロリモンのために薀蓄やレシピを書き残したという設定で書かれた創作の日記が原書となっています。
古典菓子のレシピ67点が紹介されているばかりでなく、18世紀末、革命前の街の息づかいも伝わる貴重な一冊です。
登場するお菓子は、たとえば、ストレールを代表するかの有名な「アリ=ババ」や「ピュイ・ダムール」、中世から作られていた菓子として知られる「ウーブリ」。
「ガトー・ド・サヴォワ」や、ストレールの故郷であるアルザスの「ビレヴェック」或いは「ビエラヴェッカ」と呼ばれる「パン・ド・ノエル」、「ヴァン・ショ」といったクリスマスの風物詩など、フランス各地のお菓子も紹介されています。
ピエール・エルメ氏も、「これぞ真なる、そして美味なるフランス菓子の伝統。クグロフ、メレンゲ、かの有名なピュイ・ダムール、ミル=フイユなど、美食家をうならせる数々のデザート。この本には老舗パティスリーのお菓子の秘密がつまっている。」と推薦の言葉を述べています。
翻訳作業が進んでいる最中から、大森先生よりお話を伺っていて、楽しみにしていました。
元々、原書でストレールの日記を読み進めていらっしゃった大森先生が、今回の翻訳企画を発案され、発刊となりました。
大森先生がフランス菓子料理研究家の見地から、レシピ部分の翻訳や内容のチェックをされたそうです。
監修者:大森由紀子(おおもり ゆきこ)氏
フランス菓子・料理研究家。学習院大学文学部フランス文学科卒。
パリ国立銀行東京支店勤務後、パリの料理学校で料理とお菓子を学ぶ。
フランス菓子・料理教室「エートル・パティス・キュイジーヌ」主宰。
『わたしのフランス地方菓子』(柴田書店)、『フランス地方のおそうざい』(柴田書店)、『パリスイーツ』(料理王国社)など著書多数。
訳者:塩谷祐人(えんや まさと)氏
明治学院大学非常勤講師。
明治学院大学大学院博士後期課程満期退学。
パリ第七大学博士課程に留学。専門はフランス現代文学・亡命文学。